アナログゲーム研修で見えてきた新たな可能性
職員向けのアナログゲーム研修を実施しました。この研修では、新たに購入した約10種類のゲームを実際に体験しながら、その魅力や子どもたちに楽しんでもらうための工夫点を探りました。カララ(原)とカララ寿町という2つの拠点が合同で参加したことで、普段あまり顔を合わせる機会のない職員同士の交流も深まり、非常に有意義な時間となりました。

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デジタル時代だからこそのアナログゲームの価値
現代の子どもたちはスマートフォンやコンピュータゲームに慣れ親しんでいますが、アナログゲームには独特の温かみとコミュニケーションの機会が豊富に存在します。テーブルを囲みながらカードやコマを動かすことで生まれる駆け引きや、みんなで声を出して盛り上がる瞬間は、デジタルゲームでは得られない貴重な体験です。
しかし、アナログゲームを効果的に導入するためには、職員自身がルールや遊び方をしっかり理解していることが欠かせません。そこで今回は、職員がゲームに慣れ親しむ機会を設けることで、子どもたちへの効果的な支援につなげることを目指しました。
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バラエティ豊かなゲームで広がる可能性
今回導入したゲームは、運要素の高い単純なものから、キラキラした宝石を使用するもの、戦略を立てて勝利を目指すものなど、多岐にわたります。研修では単に遊ぶだけでなく、以下のような視点で話し合いを行いました:
- どのお子さんが楽しめるか
- ルールが難しい部分はどう工夫したら楽しんでもらえるか
- 子どもが飽きずに続けられるような工夫
各ゲームの特性によって、対象年齢だけでなく、必要な人数やプレイ時間、子ども同士のコミュニケーション量も異なります。こうした点を踏まえた活用方法を職員同士で検討することで、子どもたちに合わせた効果的な導入が可能になります。

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事業所間の交流促進にも効果的
カララ(原)とカララ寿町は普段は顔を合わせる程度で、コミュニケーションをしっかりと撮る時間はありません。今回のように実際に集まってゲームを通じたコミュニケーションを図ることで、お互いの人柄や得意分野を知るきっかけとなりました。
お互いの職員からの様々なアイディアも生まれ、今後の連携強化につながる可能性を感じました。
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「持っているだけでは活用されない」という課題
アナログゲームは単に所有しているだけでは効果的に活用されにくいという課題があります。子どもたちの目に触れる場所に置いていても、職員がうまく導入しなければ、さまざまな壁に直面します:
- ルールがわからず始められない
- 勝ち負けがはっきりしすぎて対立が生まれる
- 時間配分に苦労する
こうした課題を乗り越えるためにも、職員が実際に遊んで理解を深める場は不可欠です。研修後は、これらのゲームを活動やプログラムにどう組み込むかを考え、子どもたちに無理なく取り入れる具体的な計画づくりへと進みます。
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アナログゲームがもたらす社会性の向上
アナログゲームには、コミュニケーション力や社会性を伸ばす効果も期待できます。子どもたちはゲームを通じて以下のようなスキルを自然と身につけていきます:
- 順番を守る習慣
- 相手の考えを推察する力
- チームで協力する方法
また、ゲーム中の自然な会話から子どもたちの人間関係や個性を把握しやすくなることも、支援者にとって大きなメリットです。
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研修の成果と今後の展望
今回の研修をきっかけに、職員同士の共通体験が増え、日々の支援活動におけるチームワークもさらに強化されることでしょう。カララ(原)とカララ寿町それぞれの特性や子どものニーズに合わせてゲームを選び、導入していくことで、子どもたちの笑顔につながる新たなアプローチが広がっていきます。
今後も定期的にアナログゲーム研修を続けることで、ゲームのラインナップを更新しながら、職員の知識やスキルも継続的にブラッシュアップしていきたいと考えています。日々の活動の中での成功事例を共有し合い、次回の研修へフィードバックすることで、より良い支援体制を整えていきます。
子どもたちにとっても、職員にとっても、楽しく学びのある場を作るために、これからも積極的にアナログゲームを取り入れていきたいと思います。